ちょうど

2001年1月17日
…ああ、こんな速度だった…

思い出して、次の歩を踏んだら
感じた瞬間には判らなくなっている

この欠落は初めてではない…

雑踏の商店街で立ち止まった
夜浅い時間の匂い

なんの速さだったのか
あるはずの記憶なのかも定かではなく
残像すら掴みそこねて

だが、確かに
途方に暮れる指の間を風がくぐっていく
ちょうど、こんな速度で
遮断機が降り始める

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